妄想性障害は(総合失調症)と(精神病性障害)に分けられている。
精神病性障害・妄想性障害は総合失調症で見られる陰性、陽性症状が見られない。
総合失調症の陽性症状の幻触や幻臭は精神病性障害・妄想性障害では見られない。
(発症時期)
青年期以降が多い
(特徴)
・非日常的でない内容の妄想が見られる。(ストーリー性が無い)
・本人が他人に公言しなければ一見分かりずらい。
・明確な病型として5つに分類される。
色情型
1:自分が他人から愛されている妄想を中心に持つ。
2:利己的な恋愛感情で心のよりどころを求める。
3:対象者に対して、電話・手紙・自宅勤務先への訪問・ストーカー・つきまとい行為
誇大型
1:自分すばらしい。功績を残した。など他人が認めていない妄想を持つ。
(学歴詐称など)
嫉妬型
恋人や配偶者や対象者が不貞(浮気)を行っていると証拠も無い妄想を持ち、連想できる妄想上の証拠を確信付ける。
阻止しようとする行動をすることもある。
被害型
自分はだまされている。
陰謀を企てられている。
監視・見張られている。
嫌がらせを受けている。
対象者に補償によって償わせることで満足を得る行動や暴力によって償わせる。
身体型
身体機能や知覚に関する妄想を持つ
口臭や体臭があるのではないか・鼻が低い・背が低い 寄生虫に感染している。
虫にたかられているという妄想
(原因)
妄想性障害の原因は今もって不明です。しかし、妄想性障害の人は、この障害に関連した性格(例:疑い深い、嫉妬深い、秘密主義など)が多くみられるようです。また、家族にも妄想性障害がみられる確率が高いことがわかっています。
妄想性障害の経過は、約50%が寛解、20%が軽快、30%は不変です。特徴は、仕事や社会の適応水準が高いこと、女性、発症年齢が30歳以下、突然の発症、症状の持続期間が短いことが挙げられます。
被害型、身体型、被愛型は、誇大型や嫉妬型に比べると予後がよい傾向があるようです。